白血病をやっつけてめっちゃ元気に生きてるおっさんブログ

骨髄性白血病(CML)、急性転化、皮膚浸潤、同種造血幹細胞移植について

末梢血幹細胞の採取へ。姉の愛情に涙

奇跡だらけの出来事

末梢血幹細胞採取のため、姉が通院することになる。
ドナーの基準はかなりハードルが高い。
当初、骨髄移植を希望していたのだが、姉はやや貧血気味であり骨髄移植は不可能だという判断を下された。

昔であれば、この時点でドナーバンクに頼るほか無くなってしまうところである。
しかし、現在では一時的に末梢血に白血球を増やす注射を行い、その末梢血から白血球のみを取り出すことが可能な技術がある。
これならば、多少の貧血のある人でもドナーになることが出来る。
しかも凍結保存が出来るため、実際の移植日は別の好きな日程を選ぶ事が可能となる。
※ただし骨髄移植に比べ移植後のGVHDが出やすいというデメリットがある。
本当に、全ての出来事に恵まれていると感じた。

採取にむけて

まず白血球を増やす注射のため2日間通院をして、3日目からは入院となる。
末梢血幹細胞移植のドナーの場合は通院2日、入院は長くても3泊4日ほどだ。
入院中も注射は行い4日目、採取するのに充分な値になったことを確認して末梢血幹細胞の採取に入る。
「血球成分分離装置」を使い、姉の血液から白血球のみを取り出し、血液をまた身体に戻すという、何やらものすごいメカなのである。
そんな事ができる時代なのか!!と本当に驚いた。

僕は、只々無事に姉に負担もなく終わるように祈ることしかできなかった。

1日目ではなかなか上手く採取出来ず、翌日、翌々日と3日も時間がかかった。
しかも、一回の処置時間は5〜6時間もかかるというのだ。
採取の間トイレに行くことなど出来ず、ひたすらDVDを見ながらベッドで寝ているだけというのは、それはそれは辛く長かったと思う。
姉は身体が小さく、僕は大きな身体であるため必要量も必然的に多くなってしまうというのも時間がかかってしまった要因であった。

「すべては弟が助かるなら」

ひたすらその思いで、白血球を提供してくれたのだ。

処置が無事に終わった後で、姉から
「あんた一生私に頭上がらないからね!!」
と言われたが、大丈夫です。
小さい頃から絶対的な女王様と奴隷の関係として服従させられてきたお姉様には死んでも逆らえませんから。
この愛情に全てをかける!!
次は俺が頑張る番だ!!!